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『マイバケットリスト』#29

『世界の行ってみたい100サーフポイント』

セントラルジャワ / バツカラス

友人とどこかに人のいない場所でゆっくり波乗りしたい。

インドネシアの地図を見ながら情報を集め、色々な候補地から
バリ島から帰国する途中で中央ジャワのポイントに寄って、ジャカルタに移動する計画を立てた。

空港から遠いらしいのが難点だが、『アクセス悪い場所は人が少ない』方程式が成り立つのではないかという仮説をたてて、そっと実行に移すようにした。

ジョグジャカルタ空港に着いたのは、夜も更けて、外が暗くなってからだった。

世界最大の仏教遺跡ボロブドールが近くになり、古から栄えた都市ジョグジャカルタ。
空港の雰囲気から、リゾートとは違う旧王国の古都の雰囲気を醸し出している、
ポーターも紳士的で大都会の空港とは違いを出していた。

空港を出ると、迎えのガイドが待ち受けており、サーフボードを屋根に積み込み、すぐに出発、、、
しようとしたが、

『どれくらい時間かかる?』
『9時間くらいかな』

かなり大変そう、腹を満たして、寝る準備をしてからの方が賢いようだ。
道がデコボコでなければ良いが。。。

『この街で晩御飯食べたいので、どこか食事出来る店に寄って』ドライバーに伝えると
街中のやや高級そうな中華レストランに立ち寄った。
ビールと炒飯で満腹にした後、ワンボックスの後部座席に身体を横たえると、記憶が途切れた。

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バツカラスは、インドネシアで最高のロングボードウェーブの1つらしく、岩の近くのテイクオフ位置から
長い砂浜に向かって、『綺麗に続く波は200m乗れる』とある人は言う、別の人は『400mはあるね』と期待をさせる。

ロングボードでも短いボード、ミッドレングスでも楽しめる長い壁で波が優しく割れているらしい。

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早朝に小さな街を抜けて海岸に到着した、ビーチ前のホテルへチェックインし、2階で荷ほどきをしていると
椰子の木の間に小さく綺麗な波が右から左にゆっくりと進んでいるのが見える。

フィンをセットし、リーシュコードを取り付けるのが早くなり、
板にワックス、顔に日焼け止めを急いで塗り、目の前のビーチに駆け出した。

簡単に沖へ向かうことができても、ここはポイントブレイク、
奥からテイクオフしようとしている人を優先させ、乗る順番を待つ。

基本を守れば、波を譲ってくれるし、良い雰囲気で楽しめる。

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ポイントから小さな岬を越えたところに『リーフ』と呼ばれる場所がある。

メインポイントよりも力があり、珊瑚と海藻の混合リーフの上にレギュラーの​​長く速い波。
短めのボードで素早いテイクオフから少し早いセクションを抜け、インサイドまで乗り継ぐとチューブ風セクションも現れる。

オーバーヘッドになると素晴らしい波になりそうだし、
潮汐、うねり、風によっては、逆サイド、グーフィーが良い場合もある。

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一般的に波の状態は、

雨季に風があうが、波が小さい日が多い。
10月〜2月:風はオフショアが吹くが、うねりは小さい。

移行期は風が緩やかな日が多い。
3月〜5月:オフショアまたは早朝に風がない、うねりが時々大きくなる。メインポイントでもコンスタントにできる可能性が大きい。

乾季は波があるが、風が合わない日が多い。
6月〜9月:大きなうねりがあるが、横からの風が強くなる日が多い。

行くタイミングが、なかなか悩ましい場所ではある。

日没時のビーチでの散歩、地元の「ワルン」での午後のコーヒー、子供たちが砂の城を建てるのを眺めたり、日光浴をしたりするのは、
良い波のコンディションを待つときにできる楽しみの一つになる。

宿泊先の海の近くにカフェが数軒あり、ナシゴレン、ナシチャンプル、サテ(焼き鳥)などのインドネシア料理屋も安く食べれるし、
ビンタンビールもある。

ここの波は、プロのサーファーであるか、旅好きのサーファーか、まったくの初心者かは関係なさそうだ。

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波の小さいある日、地元のガイドから『パンガンダランの街へショートトリップへ行かないか』と聞かれ、

『観光も兼ねて行ってみるか』
という事で車を手配してもらう。

最初に来た小さな軽トラは勘弁してもらい、次の四駆が来るまで1時間待つ。
地元のペースに合わせ、コーヒー飲みながら待って

『やっと出発だ』

途中の山道からやっと海岸沿いに出て、パンガンダランの町まで約30キロ。ビーチ沿いに舗装された道が綺麗に出来ているが、
数年前の津波の影響で新しく道を作ったらしく、道の脇には小さな空港もありジャカルタから小さな飛行機の便が飛んでいると聞いた。

広い道路に沿って、ビーチが広がり、
遠目から見ても左右に綺麗に崩れていてなんとかサーフィンできそうだ。

『オッケー。ここで少しサーフィンして行こう』
暑い砂浜をダッシュで駆け抜け、海に入ると日本の綺麗なビーチブレイクと同じような波、海には誰も入っていない。
一時間ほど波乗りをして、車に乗りパンガンダランの街へ向かった。

漁港が大きくなったような街に江ノ島のような突き出した島があり、いくつかのホテルも立ち並びセントラルジャワのリゾート風になっている。


小さな港から船をチャーターし、その島の脇にあるグーフィーのポイントに行ってみることにした。
キャプテンは慣れたものでサーフボードを積み込み、船外機のエンジンをかけ、そのポイントまで連れて行ってくれた。

『ここだよ』とポイントを指さすが、サイズ不足の波が、岩礁の上で割れている。
出来ないことはないが、波は今ひとつ。

乾季に風が会うので、波のサイズのある時期が良さそうだ。

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また、ある波の小さい日に別のガイドから『メインポイントから船に乗って逆サイドの方へいかないか?』と誘われた。

船で20~30分、リーフの良いブレイクがあるという話を聞いて、行ってみることにした。
早朝、板を大小2本とリーフブーツ、ペットボトル、バナナを用意してゆっくり詰め込み、日焼け対策を万全にしてその場所に向かった。

沖合は、少し波があるようで船は揺れながら岬を二つほど越え、小さな湾に入っていった。小さな町もありそうだ。
人が動いているのが見える。

ビーチにボートを乗り付け、上陸すると、右サイドの岩場の先端からレギュラーの波が割れている。
人は誰もいないとりあえず入ってみるかということでパドルアウトしたが、なかなかピークポジションがわからずややクセのある波に苦労していると、

オーストラリア人のサーファーがパドルして来た。
『GOOD DAY! MATE』いきなり、フレンドリーなので、話をきくと
ここの波が気に入って、小さな町に自分のバンガローを立てているようだ。

ブレイクする場所などを教えてくれたので、近くで待っているとだんだん乗れるようになってきた。
外海なので、メインポイントよりワンサイズ大きく、波も力がある。

良い波に何本か乗れたので、幸せ気分でその日を終了した。

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帰国する日、ジャカルタの空港まで約10時間。
飛行機の出発が夜中なので、昼前に出発した方が良いとのこと、
午前中チェックアウトしてそのまま板を積み込みジャカルタまでの長い道のりを走り出した。

噂ではジャカルタから小さな飛行機、多分セスナぐらいだろうが、主に何便かパンガンダランの空港まで運行しているらしい。
それに乗ると1時間で到着出来る。
サーフボードが乗るか、ロングボードどうか?出発が遅れた時はどうなるのかは保証できないだろう。
飛ばない日もあるので、
日程には余裕を持って計画を立てた方が良さそうだ

また、ここに戻ってくる日があるかは分からないが、遠い未知の場所にこそ、宝物があるのを再度認識させられた旅でもあった。

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ライター;南 夏海
大学在学中からサーフィン出版社に出入りし、
東南アジアサーフトリップ、創業。
映像、ライセンスビジネスなどの会社設立。
ブランドオーナー、サーフクルーズCO-OWNER。
早稲田大学卒。     

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