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『マイバケットリスト』#7

『世界の行ってみたい100サーフポイント』

ロティ島/ティモール インドネシア”

良い環境で、気持ち良くサーフィンするには、少しの困難を乗り越えないといけないようだ。

バリ島から飛行機に乗り込み、インドネシアの東の端ティモールのクパン空港まで約1時間半。

日中の移動なので、空港を飛び立つとすぐに上空からヌサレンボーガン、ロンボクの海岸線に白く波が砕けているのが見えてくる。
しばらく進むとスンバワ島の海岸線、この島もいろんなところに波がある。

そしてスンバ島中央を横切り、ティモール島の西にあるクパン空港へ到着する。

ここで乗り換えのためトランジット、優しそうなポーターを捕まえて、荷物タグを渡し、
荷物のピックアップと乗り換え便のカウンターまでの案内をお願いする。

サーフボードとトラベルバックなので、『2個で2万ルピーで良い?』
『オーケー』押し売りがなく、良心的だ。
空港の中は到着と出発が隣り合わせなので、そのまま横へ50mほど移動し、チェックインカウンターへ。

貨物室が狭そうなプロペラ機なので、早めにサーフボードを預ける。

係の女性は、手際よく荷物タグを取り付け、『サーフボードは20万ルピーです』
費用がかかるかもとは想像していたが、『高いですね?』
『料金は規定で決まっています』とのお答え、
ここは素直に現金払い。

プロペラ機に案内され、狭い室内の狭い席に座り、ドアが閉まると真横のプロペラが回転を始める、
滑走路へゆっくりと向かい、そこからいきなり急発進、少し祈る気持ちと一緒に、轟音を響かせとふわっと浮いた。

上昇したかと思うと隣の島がすぐに見えてくる、高度を上げずにゆっくり進んでいるようだ。
30分ほどで下降して、ロテ島にドスンと着陸。

遠くの小さな建物がターミナルらしい、タラップで地上に降りて、徒歩でテクテク移動。

心配していたサーフボードも無事に到着。
貨物が多いと翌日便になることも多いらしいので、良かった、良かった!

空港外では、迎えの車とドライバーが宿の名前を持って、お出迎えあり、
まだここから1時間以上ドライブがある。

アクセスが悪いと、人も少なくグッドサーファーがいる。
アクセスが良くなると、いろんな種類のサーファーが来る。

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16世紀からのポルトガルからオランダの植民地支配を経ているので、
住民にキリスト教徒が多く、ドライバーもクリスチャンネームを使っている。

2000年前半の東ティモール独立宣言から騒乱を経て、ティモールは東西2つに分割され、
東ティモールは2010年頃に安定したばかり。

西ティモールはインドネシア領のまま、現在に至っている。
20世紀後半に名前を聞いたことがあったが、サーフィンで再度注目されだしたのは、ここ10年ほどである。

夕暮れ近くに宿へチェックインし、ビールを買ってビーチへ行くと、綺麗な夕焼けの時間、
宿のマネジャーがいろいろ説明してくれる。

『この浜の正面左に見えるのがTーランドと呼ばれるメインポイントで、
2−3箇所のテイクオフ場所がある。波が大きくなると左端からずっと乗り継いで行ける。
正面やや右は、水の量が多く、大きい時は山のようなうねりになるので『マウンテン』と呼ばれるポイントだよ』

乗っている人が遠くに小さく見える。
今日のサイズはヘッドハイ位、大きくなると300Mは乗れそうだ。

『朝一のボートは何時?』

『6時30分出発。今日は少しサイズダウンだけど、干潮、満潮関係なくできるのでいつでも好きな時に
ボートで行けるよ』

全体に年齢層が高く、落ち着いたメローな雰囲気。
晩御飯が終わると、部屋に戻り、静かな夜を過ごすので、みんな朝が早いのだろう。

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朝暗いうちから起きて、レストランのコーヒーを飲みながら、波をチェックしていると、
サーファーが現れたので、

『朝一で行きますか?』
『もちろん!ボートのキャプテンに電話しといたから、準備して、一緒に行こう』
『オーケー、もちろん』

リーフを回り込んで波に近づく、
奥から形の良い波は、200メートルほど乗り継いで行けそうだ、
途中から乗っても十分な距離とスピードが楽しめそう。

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ジャワ島のGランドを模して、その形の良い地形からTランドと名付けられたらしいが、
波質はメローで通常の季節であれば、フレンドリーなコンディション。

リーフも岩盤のようなので、サンゴ礁のように傷を負うこともなさそうです。
ショートボード、ファンボード、ロングボード、ツインフィンでも楽しい波乗りが出来る。

インドネシアの他の地域と同じように、乾季(5月から10月)は涼しく、朝夕は少しひんやりし、
暑すぎることはめったにない。

日中は日陰には牛が寝転がり、メイン通りも光線が強いので、人の姿が少ない。

天井でファンが回り、エアコンのいらない部屋は、蚊取り線香があれば、窓を開けておいて快適。
宿にWIFIが無かったので、インドネシアSIMカードを近くの店で探し回った。

小さなよろず屋の中国系店主が予備で持っているのをその場で差し込んでくれ、『無いと困るんだろ10万ルピー』の一言。
そして『帰る前日に返してくれれば良いから』

なかなかの華僑ビジネスマン、彼らはどこでも生きていける。

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波の良いシーズンは南西からのうねりが入り、そして風向きが良くなる3月から11月上旬にかけて、
大きなサイズを望むなら6月から9月、しかし貿易風が強くなるためのコンディションがハードになる可能性がある。

ビジターの話を総合するとオススメの季節は3〜5月、10〜11月かな。

このポイント以外にもかなりの数の波があり、
メインの北や南に少し移動すれば、極上のレギュラーの波もあり、
限られた友人と沖合の島やボートアクセス可能な場所で無人の波を貸切ることも可能かも。

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毎朝同じ時間に海に入ると、同じ人と会う、そして少しずつ会話が増えてくる。

どこから来た、何日いるのか、あそこで波乗りしたか。
あの店のビールが安い、マッサージはここが良い、あそこの店は不味い。

『グッドモーニング!』
『良い波乗ってますね』
『朝は、風がなく最高だよ!次の波は君の順番だ』
『ありがとう』

綺麗な波をこの目で確かめ、そして波にゆっくり近づき、そっとテイクオフする至福の時。

波と人口密度のバランスが取れて、海の雰囲気が良いので、3本ほど乗っただけで幸せな気持ちになってくる。
水も澄んでいて、天気も良い、サーフィンを続けていて良かった。

ライター;南 夏海
大学在学中からサーフィン出版社に出入りし、
東南アジアサーフトリップ、創業。
映像、ライセンスビジネスなどの会社設立。
ブランドオーナー、サーフクルーズCO-OWNER。
早稲田大学卒。

    

》次号2019年6月はフィジー編《

    

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