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『マイバケットリスト』#2

『世界の行ってみたい100サーフポイント』

”バンダアチェ/インドネシア”

インドネシア国内のスマトラ島最西北端に位置するバンダアチェ。
古くは貿易で栄え、独立志向の高い地域として知られていたアチェ王国は、
商業が盛んで、インド、中東との交易も多く、その影響としてインドネシアでは最初に、イスラム教が伝えられたと言われている。

その影響なのか、イスラムの教えを厳格に守り、敬虔な教徒が多いことも特徴である、
女性は頭部を隠すためにスカーフを被り、男性も基本的には長いパンツで、人前で肌を露出するのは、失礼な行いとして禁じられている。

最近宗教警察の取り締まりで、ロックバンドのメンバーが捕らえられ、全員坊主刈りにされたそうだ。

国際便も発着するが、日本の離島を思わせる小さな空港は、綺麗で物売りや客引き行為もなく、落ち着いた雰囲気の中に品が感じられる。
街を抜け、空港から幅の広い街道を西へ向かうこと30−40分(30キロ)

白い砂が美しいビーチ、Lhonga(ロンガ)がある。
小ぢんまりとした街に何軒かのロッジ、バンガローがあり、サーファーが泊まっている。

レストラン(食堂)が何軒かあり、マーケットも1−2軒ある。
少し離れた場所にマーケット(朝市)があり、果物が安くて豊富。

少し歩いて広い浜に出ると、大きな湾の中に幾つかのサーフポイントが見える。

左には長く乗れるグーフィー(メインポイント)、中央にあるレギュラーとグーフィー(Aフレイム)、そして右端のレギュラー(Tポイント)

メインポイントは、頭サイズまではロングボードでもOKなユーザーフレンドリーな波。
メローなブレイクは、子供から大人まで楽しめる。頭以上になるとチューブもある、長い波となる。

Aフレイムは、二等辺三角形の細長い岩棚があり、乗る位置の難しい、小さくてもチューブになる急に巻き上がる波。
敏感なポイントなので、サイズが大きくなると掘れ上がる。
土日は地元の子供達が多いので、早朝が良さそう。

Tポイントは、浜をかなり長く歩き、ビーチの一番奥からパドルして沖へ向かう。
サイズは小さめだが、規則正しいレギュラー。
すべて岩棚なので、干潮のときは注意が必要だ。

最後に、砂浜から南の川を渡ったところにあるレギュラーポイントは、波の大きな時に長く乗れる波で有名、
波を見に行き、良さそうであれば、試してみる価値はある。

夕日が沈む頃、砂浜のカフェで、赤く焼けた空を見ながら、飲む地元名産のアチェコーヒー(残念ながら、売店にビールはない)。

スマトラ島の名産で、マンデリン、ロブスタ種は世界的コーヒーチェーンへも輸出しており、
地元には、安くて美味しいコーヒーショップが多く、味を競っている。

『コーヒーいくら?』
『5000ルピー(40円)』
『美味しい?』
『もちろん、ジョージクルーニーよりも上手に淹れるよ』

サーフィンに適した季節は、12月から3月と言われており、全体に年齢層の高いビジターが多く、
ヨーロッパ方面からの波乗り好きは、長く滞在し、落ち着いた雰囲気を楽しんでいる。

地元の子供達が多い土日には混雑する時もあるし、波が小さくできない日もあるが、
日本の冬に暖かい海でサーフィンするならリストの一つと考えておいても良い場所だと思う。

ロンガの周辺にもまだ未開の場所がたくさん残されているという、道路から波が見えないし、情報もないので噂では聞くが知っている人は少ない。
もし、冒険好きのサーファーなら、頼りになる地元ガイドを頼んで、波探しの小旅行をしてみるのもサーフトリップの楽しさ。
風向き、波の大きさが合い、秘密の場所に行けたら、無人の極上波に会えるかも。

一度、2−3時間のドライブ、

『このビーチ出来るね』

『あそこの河口も地形良いんじゃない』

『あの遠くの島の脇で出来そうじゃない』

『そこの崖の下で出来そうだけど、どうやって降りるんだろう』

そして地元の漁師との交渉+船の準備に1時間かけて連れて行ってもらった小さな島の脇でブレイクする無人波は、
午後遅く風が落ち着き、腰腹程度の波が頭サイズになった。
島の先端近くの岩場に沿ってテイクオフし、2〜3回ターンを繰り返すと内側の岩棚に反応して、100Mほどスピードに乗った波乗りが出来る
素晴らしい波。

2時間のサーフィン。
天候の悪かった遠くの山に夕方の太陽が差し込むと綺麗な虹がかかり、最後の波を乗って岸に上がる。
ガイドに浜でココナッツを割ってもらい、喉を潤す。

小さな漁船が迎えに来る場所まで、サンゴが砕けた真っ白な浜を歩き、対岸までの間夕日を見ながら、今日の波に思いをはせる。

物の本に書いてあったけど、やはり『知っていることと、やることは全くの別物』なんだね。

日本のサーフトリップパイオニア『カカイさんのアチェ話』;

波の印象はどうでしたか?

危険が少なく、浜からアクセス出来るので好きなときにサーフィンを楽しめる。基本的に宿泊客だけなので、長く滞在すると顔見知りが多くなり、海の中でも挨拶を交わせるのは気持ちよい。サーフする時間をずらすとガラガラの時もあり、ロングライド可能&初心者でも安心。

街の印象はどうでしたか?;

街は人口も少なく落ち着いた雰囲気で、特に夜は静か。昔のバリの感じに似ていて、日本で言うなら『昭和の田舎の夏休み』気分が味わえる。

サーフボードについては?;

次回行くとしたら、いつも日本で使っているボード、波が小さいとき用のソフトボードかノーズライダー、そして重いのを我慢できればStand upパドルボード!

食べ物などはどうでしたか?;

豊富な種類の果物とご飯類。それと歴史があってカフェ文化が凄かったね。どこでも美味しいコーヒーが飲めた。

ライター;南 夏海
大学在学中からサーフィン出版社に出入りし、
東南アジアサーフトリップ、創業。
映像、ライセンスビジネスなどの会社設立。
ブランドオーナー、サーフクルーズCO-OWNER。
早稲田大学卒。


》次号2019年1月はポルトガル編《

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